2016/05/25 必見「歯根破折の予兆を読む」

6月号の「歯界展望」が医師薬出版からとどきました。
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 救歯会会員の先生方の歯根破折症例をあつめてレントゲン写真の予兆時の
所見を疫学調査結果と座談で検討するという企画が掲載されています。レントゲン画像から歯根破折の兆しをよむ事が、どのくらい出来るか? この企画はそもそも、昨年の黒田勉強会でM先生の発案で立ち上がりました。約一年間勉強会で検討がなされ救歯会の会員の先生方のデーターが収集されてこのような形になりました。
 掲載されているデンタル写真はどれも画質、方向も綺麗で大変見応えのある特集となっております。
レントゲンの画質や撮影の規格性に拘ると、歯根破折のような予測がしづらいものにもかなりの信憑性で予兆を読むことが出来る事にも驚きましたし、救歯会の先生全員が掲載されているレベルの画質、規格性を持っている「救歯会」ってすごいなと改めて感じました。 お勧めの記事です。
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by nooji1 | 2016-05-25 21:31 | | Trackback | Comments(0)

2016/05/19 往相と還相を考えてみる。

とある先生にこのような本をご紹介頂きました。
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親鸞は浄土真宗の開祖、中世の仏者。 インドから伝来した仏教、浄土教の思想を極限まで突き詰めた人物。
非僧非俗を任じ、僧でありながら妻と子が居たとのこと。戒律を重んじ、修行により自然の声から真理に近づくというそれまでの考え方を否定。念仏が原因(修行)でその結果の往生ではなく、念仏を唱えること自体が阿弥陀仏のすくい(他力)だとした。それまでの概念と決定的な転換をした人物だそうです。
親鸞に傾倒した詩人で、思想家の吉本隆明氏の著作。
ご紹介者の先生の話題は、本記事のタイトルどおり「往相と還相」のお話がメインでのご紹介だったのですが
 拝読して特に印象深かったのが、阿弥陀仏の48の本願のうちの、第18番目「わずか10回でも念仏を唱えれば、一切衆生を極楽に往生させる」という願目です。「阿弥陀仏の第18願というものは、もともと煩悩具足の凡夫の為に、あるいは悪人成仏のためにある願。だから悪人の方が近道なんだ」という解釈です。
親鸞はこのようにも説いているそうです。「善いことをしているときは、悪いことをしていると思った方がいい」
この18願を親鸞は重要視した結果、僧侶でありながら、修行を否定し所帯をもち肉や魚を食べたのでしょう。
 本文にはこのようなことも書かれておりました。
   善いことばっかり言う奴と善いことばっかりやる奴とが身辺に満ちてくると、息苦しくなることがあるでしょう。
なぜ息苦しくなるかといえば、善悪を本当には知らないから。 
 すごく納得できます。自分も含めて「はからい事」の多い世の中に生きてますから。このはからい事や善悪を第一義的に考える時相が「往相」 。これも耳の痛い話です。 歯科医師として、 いい加減な治療は「悪」。自分が全力で魂をこめた治療が「善」だと若い時分には本気でおもってましたから(笑)。
 興味深いなと思ったことは、この自分が考える「善と悪」を第一義に考えなければ「やりたいと思うことすればよい」という考え方です。  還相は山登りで言うところの「下山」。著者は思想を極める往相よりも、この還相に着目して著しています。 未だに還相の域には達せない未熟者ですが、大変有意義な一冊を拝読しました。
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by nooji1 | 2016-05-18 16:20 | Trackback | Comments(0)

2016/05/11 救歯会に参加して参りました。

月に一度の勉強会 「救歯会例会」に参加して参りました。
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 本日は新人発表となるN先生を併せて4例の症例報告となりました。
一症例目 保存疑問歯を支台歯としたEichnerB3症例
 初診当初疾病認識がひくい、下顎欠損先行症例。長い遊離端を抱えており
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下顎無視顎への懸念もある。欠損形態の変更を行わずに下顎をコーヌス義歯による補綴を行った18年経過が出題されました。
18年後右側の7と4を失いましたが、咬合力が弱く80歳をこえて
今後の経過は緩やかなものと考察がなされました。
最初の治療計画を立てる際に、口腔内所見や歯式上での欠損形態はインパクトが強いため過剰介入
過剰設計となることが懸念されます。口腔内の観察や、仮義歯での変化を細かく観察する事が大事の様に思います。
二症例目は咬頭嵌合位の回復と保持に努めた12年の症例
 初診時79歳の女性の方。
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 年齢も欠損形態も1症例目とはまるで違うかたです。
  一症例目の出題の最後の年齢が、この方の初診時ととらえると、どのあたりまで積極的に治療介入するのが
ベターか迷います。コーヌスクローネは義歯の挙動が少なく、よくかめる様になるとは思いますが、治療ステップが煩雑な上、当症例は人生の終盤で介護が必要となったとのこと。当然通常のクラスプ義歯よりはメンテナンスはしやすく介護につくかたもお手入れがしやすいかと思います。しかし義歯補綴の手段としては特殊で、修理や調整が難しい為、人生の終盤の補綴としてはなかなか取り扱いが難しい物にならないかという心配があります。
 3症例目天然歯を守るためにインプラント治療をした1症例
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歯周疾患罹患患者に歯周治療を施し欠損部にインプラントを埋入した症例
  タイトルにも事前抄録のキーワードにも歯周治療に関連したタームがなく、話題にしたい内容は(恐らく歯周治療がメインのように思えましたが・・・)内容が不鮮明に思いました。 歯周治療がメインとなるのであればレントゲン写真が画質、規格共に今一歩という所かと思いました。しかし卒後3年目での施術ということも、内容も充分に汗をかいて悩んだ症例報告かと思いました。

4症例目はパラファンクションに翻弄され続けた 24 年経過症例
 長い経過と咀嚼やパラファンクションに崩壊していく様子がわかりました。
失活歯がインプラントが破折していく・・・。材質の損耗スピードの違いや補綴物の強度、失活した歯牙のグレードなど考えなければ成らない事は多い。なにより失活にさせないことの重要性を再確認しました。
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by nooji1 | 2016-05-12 13:13 | Trackback | Comments(0)