2010.04.04 本レビュー
以前 鷹岡先生に紹介していただいていた本です.
2009年の商業誌 「デンタルハイジーン」の1月号から連載されていた。
「DRとDHの臨床日記」の一回目に
急性疾患モードと慢性疾患モードの2つがあり、歯科治療のすべてを「急性疾患モード」で行おうとすると
患者さん、先生ともにつらくなってくるというお話がありました. この考え方のルーツとなったようなお話が書かれたおりました.
上の表は本文中からの抜粋です。
病気の内容によって、患者さんと先生の関係が変わる.
例えば、急性疾患の代表的なものとしては、
虫歯が神経に達して強い痛みを出した
親知らずは腫れた
義歯の破損
などでしょう。
これらは
根の治療をする。
抗生剤を飲んでもらう、抜歯
義歯の修理
などで、たちどころに良くなります. 対応の手際が良ければ良いほど 「先生すごい!」となり。
非常に気持ちが良い訳なのですが(笑)
一方慢性疾患の場合は
歯周病などです。
性質が「治らない」もしくは「コントロールして悪くならないように進行を抑える」
これは、ずっと患者さんとお付き合いしていかないといけない病気です。治療が終わった後もどこかしら
問題がでてくる為、対応しないといけない。 だから患者さんと先生の関係が改まらなければならない事に気づきます.
歯がぐらぐらする→咬めない という患者さんの訴えを急性疾患モードで対応しようとすると。
歯を抜いて→インプラントを入れる(その日のうちに咬めますとか(笑)) たまに広告とかで見かけるような気がします.
話は変わりますが、以前ブログに「リバリッジリーディング」のお話を書きました. 本を読む時に主題となるところを早く見分けて、自分の必要なところを抜粋しながら読むという方法です。
最近のビジネス書はその気になれば行き帰りの電車の中で読み切れるものもおおく、この方法が大変重宝していたのです。 しかし鷹岡先生にご紹介いただいた本はこの方法が通用しませんでした。
主題や、思慮深い考察が非常に多く盛り込まれているからです。
みかえしてみると、
圧倒的に最近のビジネス書は、「余白がおおい」「主題が少ない」 ようです。
その一例、余白が多くまるで詩のようです。
読みやすく、シンプルにするという最近の文章なのかもしれません。なぜそう思うかというと
名著と呼ばれている本はこのような体裁で厚みがあついからです。
ちなみに、本日紹介した本は現在絶版で1円(送料の方が高い)で中古本をとりよせました。
上にのせた本は題名、著者は名誉の為にご紹介はしませんが、1300円(新刊)です。
by nooji1 | 2010-04-04 14:25